モルタル外壁の特徴と塗装の注意点|劣化サインの見分け方と塗料・業者選びの基本

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モルタル外壁の特徴と塗装の注意点|劣化サインの見分け方と塗料・業者選びの基本

日本の住宅で長く使われてきたモルタル外壁は、職人が現場で塗り重ねて仕上げる湿式の壁です。継ぎ目のない一体感のある外観をつくれる一方で、乾燥や地震の揺れによってひび割れが生じやすいという性質もあります。塗り替えの時期や工事内容を判断するには、この材料の特性を知っておくことが欠かせません。ここではモルタル外壁ならではの傷み方と、塗装工事で押さえておきたい点を整理します。

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モルタル外壁とはどんな壁か

モルタルはセメントと砂を水で練った材料で、下地の上に左官職人が塗り付けて成形します。工場で板状に成形されたサイディングとは異なり、現場での施工になるため、曲面や複雑な形状にも対応しやすいのが特徴です。表面はリシンやスタッコ、吹き付けタイルなどで仕上げられていることが多く、質感によって見た目の印象が変わります。

一方で、モルタルそのものには防水性がほとんどありません。表面の塗膜が防水層の役割を担っているため、塗膜が傷むとそのまま雨水を吸い込みやすくなります。定期的な塗り替えが前提の壁だと考えておくとよいでしょう。壁材ごとの違いを比べたい場合は外壁材の種類と特徴もあわせて確認してみてください。

目次

見逃したくない劣化のサイン

モルタル外壁の傷みは、次のような形で表面に現れます。早い段階で気づけば、補修の範囲を小さく抑えられる可能性が高まります。

  • 髪の毛ほどの細いひび割れが広範囲に出ている
  • 指でなぞると白い粉が付くチョーキング現象
  • 雨が当たる面の色あせや変色が目立つ
  • 壁の一部が浮いている、叩くと空洞のような音がする
  • 窓まわりや基礎との取り合い部分から雨だれの跡が伸びている

特に注意したいのが、幅の広いひび割れや浮きです。表面の塗装だけを重ねても内部の傷みは止まらないため、下地の補修を含めた工事が必要になることがあります。ひび割れの種類と対処の考え方は外壁のひび割れ補修で詳しく整理しています。

塗装前の下地補修が仕上がりを左右する

モルタル外壁の塗り替えでは、塗料そのものよりも下地処理の丁寧さが結果を大きく左右します。細いひび割れは専用の材料をすり込み、幅の広いものは溝状に削ってから充填材で埋めるなど、状態に応じた処置が求められます。浮いている部分は取り除いてから成形し直す必要もあります。

この工程は完成後には見えなくなるため、手を抜いても分かりにくい部分です。だからこそ、見積書に下地補修の項目がきちんと記載されているか、写真で施工中の記録を残してもらえるかを確認しておくと安心につながります。

洗浄と乾燥の時間も見ておく

下地補修と同じく大切なのが、高圧洗浄で汚れや古い塗膜を落とす工程と、その後の乾燥時間です。モルタルは水を含みやすいため、十分に乾かないまま塗り始めると、塗膜の膨れやはがれの原因になります。洗浄の翌日にすぐ塗装へ進むような日程になっていないか、工程表で確認しておくとよいでしょう。天候によって乾燥に時間がかかることもあるため、工期に余裕を持たせている業者は信頼しやすい目安になります。

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モルタル外壁に向く塗料の考え方

塗料は耐用年数の長さだけで選ぶと、かえって不具合につながることがあります。モルタルは動きが生じやすい壁材のため、ひび割れが多い住宅では、伸縮して追従する性質を持つ塗料や、弾性のある下塗り材が検討されることがあります。

ただし、弾性のある仕上げは日射を受ける面で膨れが生じる場合もあり、どんな住宅にも最適とは限りません。壁の状態、方角、これまでの塗り替え履歴を踏まえて選ぶ必要があります。塗料の分類ごとの特徴は外壁塗装の塗料の種類で確認できます。提案を受けたときは、なぜその塗料を選んだのかを説明してもらいましょう。

見積もりで確認したい項目

モルタル外壁の工事では、業者によって下地補修の見立てに差が出やすく、金額にも幅が生じます。比較するときは、次の点をそろえて確認すると判断しやすくなります。

  • ひび割れ補修の方法と、想定している数量
  • 下塗り材の種類と塗る回数
  • 足場や高圧洗浄が別項目として記載されているか
  • 付帯部分の塗装が含まれているかどうか

一式とだけ書かれた見積書では、どこまでの作業が含まれるのか判断できません。数量や単価が明記された書面を出してもらい、同じ条件で複数社を比べることが、納得できる工事につながります。

また、同じ住宅を見ても補修が必要と判断する範囲は業者ごとに異なります。現地調査のときに、どこをどう直すのかを実際に指し示しながら説明してもらえると、見積書の内容と現場の状態を結び付けて理解しやすくなります。写真を添えた報告書を出してくれる会社であれば、比較の際の判断材料も増えます。

外壁材が異なれば必要な下地処理も変わります。ALCパネルの場合の注意点はALC外壁の塗装で押さえるべきポイントで解説しています。

まとめ

モルタル外壁は意匠性に優れる一方、ひび割れが生じやすく、塗膜が防水の役割を担っているという特徴があります。だからこそ、劣化のサインを早めに見つけ、下地補修まで含めた工事内容を確認することが大切です。塗料の種類や補修の方法は住宅の状態によって変わるため、複数社の説明を聞き比べながら、根拠のある提案をしてくれる会社を選んでいきましょう。

よくある質問

モルタル外壁の塗り替えはどのくらいの周期が目安ですか?

使われている塗料の種類や立地条件によって変わりますが、一般的な目安として十年前後で検討されることが多い工事です。年数だけで判断せず、チョーキングやひび割れといった状態のサインとあわせて考えることをおすすめします。

細いひび割れは放置しても大丈夫ですか?

ごく細いものでもそこから水が入る可能性はあるため、次の塗り替えの際にまとめて補修するのが一般的です。幅が広がっている、線がまっすぐ長く伸びているといった場合は、早めに専門業者に見てもらうと安心です。

モルタルの上からサイディングを張ることはできますか?

既存の壁の上に新しい外壁材を重ねる工法もありますが、下地の状態や建物の構造によって可否が変わります。塗装との比較になるため、費用や耐用年数を含めて複数の選択肢を提示してもらうとよいでしょう。

ひび割れが多いと費用は高くなりますか?

補修の数量が増えれば、その分の材料費と手間が加わります。ただし補修範囲の見立ては業者ごとに差が出やすい部分でもあるため、金額の違いが作業内容の違いによるものかどうかを説明してもらうことが大切です。

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